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リンゴ産業に「スマート農業」導入を

2019.02.05

アシストスーツを試着し、リンゴ箱を持ち上げる参加者

 青森県弘前市の岩木文化センターあそべーるで4日、「りんご産業イノベーションセミナー りんご産業におけるスマート農業の可能性」が開かれた。市内外の農業者ら約140人が参加し、スマート農業をリンゴ産業に生かす方策や今後の可能性について考えた。

 スマート農業は、ロボットや小型無人機ドローン、ICT(情報通信技術)など先端技術を活用する。作業の自動化や省力化、データ解析による高度な農業経営、ICTを活用した熟練技能の継承などを目的に、政府が推進している。

 セミナーは市が主催し、つがる弘前農協、相馬村農協、津軽みらい農協が共催。会場には企業4社がアシストスーツや遠隔環境モニタリング装置などを展示。参加者はスーツを試着してリンゴの木箱などを持ち上げ、効果を体感した。実家がリンゴ農園を営む同市の男性(49)は「少しの力で、重いものを楽に持ち上げられる。女性でも大丈夫そう」と感想を話した。

 講演は、農林水産省大臣官房政策課技術政策室課長補佐の角張徹氏、農業データ連携基盤協議会普及戦略担当ディレクターの末澤克彦氏らが行った。

 AI(人工知能)農業の提唱者で政府の情報通信技術戦略にも関わる慶応大学環境情報学部の神成淳司教授は、気象や土壌、農地区画といったデータを共有し農業者の生産性向上や経営改善、国の輸出力強化などに役立てるデータベース・農業データ連携基盤(WAGRI)を解説した。また、生産から加工、流通、消費までデータの相互活用が可能な「スマートフードチェーン」構築に向けた取り組みを紹介し「今春から4年間研究開発を予定している。出来上がったものから順次社会実装(実用化)していきたい」と述べた。

(東奥日報社)